山で採種した種は、大台町苗木生産協議会員の苗畑で育てられます。
成長した苗木は、地域性苗木として植栽で山に還します。
小さな苗木でも、播種から3年ほど経過しており、なかには10年ほど経った苗木もあります。
植栽前の準備作業として、苗木を植栽地に合わせて仕分けていきます。
仕分けが終わった苗木。
50年先に森になることを想定した設計にしたがって、植栽地に植え付けていきます。
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山で採種した種は、大台町苗木生産協議会員の苗畑で育てられます。
成長した苗木は、地域性苗木として植栽で山に還します。
小さな苗木でも、播種から3年ほど経過しており、なかには10年ほど経った苗木もあります。
植栽前の準備作業として、苗木を植栽地に合わせて仕分けていきます。
仕分けが終わった苗木。
50年先に森になることを想定した設計にしたがって、植栽地に植え付けていきます。
「Odai」アロマ商品を販売してくださっているパートナーのかたに、アロマ製造の現場を体感していただく機会を…ということで、アロマ見学会を開催しました。
「Odai」アロマ商品の背景を体感していただき、これからの販売に役立てていただくことが目的です。
最初に、広葉樹の植栽地をご案内しました。
あまり手入れされていないスギの人工林の隣に、自然な感じで木が茂っている一角があります。
こちらが、10年ほど前から広葉樹の植栽を始めた場所です。
近づいてみると、網で囲われた場所の内側に、所せましといろいろな樹木が生い茂っているのがわかります。
こちらの囲いが、パッチディフェンス、鹿よけの柵です。
あふれんばかりのイタヤカエデ。
よく見ると、葉っぱの先端がちぎれているところも。
鹿の届くところは、かじられたような様子。
2、30年前なら、伐採後に放置した土地にも雑木の種が落ちて、自然と、実生の樹々の森が育っていったかもしれません。
しかし、植物を食べ、木の皮をはぐ鹿が増え、獣害が深刻となってしまった今日では、自然に森が育っていくことはできません。
青々と茂るイタヤカエデたち。
パッチディフェンスの内側は、鹿に食まれることのない、樹々の楽園です。
広葉樹をまじえた自然配植による植栽では、5年、10年、50年、100年…後の森を想像し、森を形成していく過程で、いろいろな役割をもった樹々を配置していきます。
こうして10年を経た森をながめて、その景観を、植生を、発育状況を観察して、
また、次の新しい植栽へとフィードバックして、活かしていきます。
「Odai」の広葉樹アロマの商品を語るとき、
広葉樹をまじえた植栽への取組みを知っていただくことが、とても大切だと考えています。
旧宮川村地域では、13年前の災害のとき、豪雨による河川の氾濫によって
川沿いのスギヒノキの人工林は根こそぎ流されてしまいました。
この跡地へ、自然の立地を考慮して始めたのが、
大台町という多様な樹木を育んできた土地での、広葉樹をまじえた森づくりへの取組みです。
(宮川森林組合の取組みについての過去記事は、こちら)
どういう思いで、どういう森を作りたいのか。
その森が、人間の経済活動や生活環境に、どのようにかかわっていくことを想定して植えるのか…。
植栽地が森に育っていくためには、10年、20年、50年と時間が必要です。
森が育っていく間も、一部の広葉樹を収穫して、商品として販売していくことができたなら、広葉樹の森づくりが、森林を中心とした経済活動の一環として、しっかりと定着していくのだろうと思います。
広葉樹の森づくりをしていくのに欠かせないのが、大台町の樹木から採種した種から育てた地域性苗木です。
遺伝的にも、大台町の風土にあった、多種多様な樹木の苗木を、大台町苗木協議会のみなさんが育ててくださっています。
見学会では、協議会会長の苗畑を見学させていただきました。
たくさんの苗木が、1つ1つポットにはいった状態で育てられています。
すぐに発芽するもの、3年ほどで発芽するものなど、発芽して、生育していくまでの時間はさまざまです。
樹木の種子は、自分が運ばれていった場所で、効率よく生育していくためにできているのでしょう。
いろんな広葉樹の苗木がぐんぐん生長しています。
広葉樹にまじってモミも発芽していました。
山の土やもみ殻、ピートモスなどで、しっかりと土づくりをして、栽培します。
夏の水やりや草取り、冬には霜で苗が浮いてしまうのを防いだりと、いろいろと手間をかけて育てられていきます。
育った苗木は、植栽して山に還していきますが、あまり大きく成長しないもの、枝ぶりが特徴的なものは、「実生栽」として販売しています。
(実生栽は、伊勢内宮前の伊勢路栽苑で販売しております)
こちらが実生栽を集めたコーナーです。
植栽地、苗畑と見学した後は、アロマの蒸留所へ。
蒸留用ではないですが、商品につかうための枝がきれいにまとめられています。
水蒸気蒸留法の説明です。
たくさんの材料から、ていねいに時間をかけて、わずかな精油を抽出している様子を見学していただきました。
最後に、エッセンシャルオイルとアロマウォーターを使ったスプレー作りの体験をしました。
森林組合がなぜ、広葉樹アロマ商品を製造して販売しているのか、
広葉樹の森づくりからお伝えすることができた見学会になったかと思います。
★★★
植栽現地やアロマ蒸留の見学につきましては、有料にてご案内しております。
くわしくは、宮川森林組合までお問い合わせください。