●実生栽とは
大台町J-VER(オフセットクレジット)制度を活用したミニ盆栽です。
大台町の樹木から採取した種を生育させた苗木(地域性苗木)のうち、ユニークな枝ぶりだったり、
森へ返す(植栽)にはちょっと…といった苗木たちをミニ盆栽として小さな鉢に植えかえました。
その苗木にあった土に苔をあしらい、遊び心をくわえた植え方を工夫しています。
森を暮らしに・・・
苗畑でおなじように育った苗木たちが、山へ還っていくようすに思いをはせていただきながら、 観葉植物とはひとあじ違う、森の木たちのミニチュアを、お楽しみください。
●実生栽の育て方
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樹種によりますが、基本的には屋外で、風通しと日当たりのよい場所においてください。
(もともと高地に生息する木の場合、あまり気温があがりすぎる場所は苦手です。) 水やりは、1日1回(春夏)、朝夕2回(夏)、2~3日に1回(冬)、土が乾いたときに。 肥料は、5月と10月ごろ、苔をよけて小粒の固形肥料(油かす)または液体肥料を。 剪定は年2~3回、のびすぎた枝や余分な枝を、元気な芽(葉)のすぐ上で切ってください。 植え替えは1~2年に1度、3月に根を切って整理し、新しい土に植えなおしてください。
●暮らしの中で森を育む
三重県の中南勢地域に位置する大台町は、清流日本一にも選出された「宮川」が中央部に流れ、その源流部の大台ケ原、大杉谷には、日本でも有数の多雨地帯として、環境条件から多様な樹木が生育しています。実生栽はその大台町に自生する樹木から種子を採取し、発芽した実生から育てられた苗木を使用しているため、一つとして同じものはありません。また、樹種ごとに特徴があり、種類によって新緑や紅葉など、季節ごとの変化を楽しむことができます。実生栽は、地域の自然の大切さを知り、身近に感じてほしいという思いから生まれました。
●地域活性・環境保全のために
実生栽には、次世代に引き継ぐ森づくりのために育てられた地域性苗木を使用しており、遺伝子レベルから地域の生態系を保全しています。苗木は、地域の住民による「大台町苗木生産協議会」が生産しています。
●地域性苗木とは
挿し木、接木によるクローン、限られた母樹からの播種によらず、地域に自生している樹から採種され、採種場所や採種月日など履歴が確かな苗木。